なつかしーなー、この字体の表紙ロゴ。 恐らくここに写っている号のほとんどは持ってたぞ。 |
シンコーミュージック
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シリーズ①はこちら。https://dragonlaughsalone-pastmidnight.blogspot.com/2017/02/music-life.html
②はこちらからどうぞ。https://dragonlaughsalone-pastmidnight.blogspot.com/2017/02/music-life_25.html
かつてシンコーミュージックから出ていた洋楽専門雑誌・MUSIC LIFE(以下、MLと略)。
音楽だけでなく、まだ見ぬ英語圏文化や、チョイ悪な大人達の世界について色々なことを教えてくれたこの雑誌は、当時ティーンエイジャーと呼ばれる年代に差し掛かっていた私にとっては、最高の人生指南本であり、また、家庭教師でもあった。
いい年してぐでんぐでんに酔っ払ってステージに出て、一悶着起こす人(←M・シェンカーさん、あなたのことですよ)もいれば、
故・コージー・パウエルが叩いている!
MSGの最強ラインアップだった...。←Vo.以外(笑)
一人の暴君みたいなリーダー(リッチーさん@元祖ブラック企業・レインボーね)のワガママで人生狂わされまくり、という、平メンバーの悲哀も目の当たりにした。
コージー・パウエルさん(Dr)、グラハム・ボネットさん(Vo)。
よほどワンマン社長タイプのリーダーに懲りたと見えます。
二人はこの後反動でマイケル・シェンカーに合流しますが、
その選択が激しく誤りだった、とすぐに気付きます。
その選択が激しく誤りだった、とすぐに気付きます。
はたまた、なかなか売れなくても決して夢を捨てることなく、メンバー全員力を合わせ、長い下積みを乗り越えて遂にどでかいアメリカン・ドリームを実現したという「ほろっと来る系の話」にも出会えた。
まだアメリカでは無名だった頃に初来日したボン・ジョヴィ。
真夏の所沢・西武球場まではるばる見に行ったぞ!
真夏の所沢・西武球場まではるばる見に行ったぞ!
...といった具合に、毎号のMUSIC LIFEには日本社会に生きるわれわれから見たらほんの少しだけクレイジーではあるけれど、でも、面白いことをとことん追求する人々、個性をフルに発揮して生きる人々にしかできない刺激的な人生のカタチがいっぱい詰まっていた。
「世界は広いなー。いろんな人がいるなー。」をここまで実感させてくれる教材、そう無いんじゃないかな。
学校の勉強では絶対学べないようなことは、み〜んな、MUSIC LIFEを熟読することで教えてもらった。
「オトナだから、年齢行っているから、偉いんだ。立派な人になるんだ。」 と自動的に信じこまされては絶対にダメだよ、ってことも、この雑誌でしっかりと学んだ。
そっ。アホな奴はいくつになってもアホ。
バカは死ななきゃ治らない。...いや、死んでも大して変わらんか⁉
でも、そんなアホバカな人達が、最高にスリリングで、みんなの心にいつまでも残る音楽を作ったりするんだから、人間世界は面白い。
80年代も後半になると、洋楽ブームにも少しずつ翳りが生じてきた。
我らがMUSIC LIFEもこれには少なからぬ危機感を覚えたに違いない。突然、活字情報がかなり控えめになり(そういう印象を受けた)、グラビアを前面に押し出した、それまでとは全く違ったスタイルの雑誌へと変貌してしまった。
当時全盛期を迎えていたFRIDAYなどの写真週刊誌などにヘンに影響されてしまったのだろうか。
だとしたら、大変残念なことである。
相変わらず文字でびっしりのスタイルにこだわり続ける競合誌・Rockin' Onが21世紀の今もいまだにしぶとく生き残っていることを考えると、なおさら。
(R.O.誌の場合、脱・洋楽オンリーの流れにうまく乗れたから生き残れた、っていうのもあるけどね...。)
新装開店の号が書店に並んだ日、学校帰りに駆けつけた私が目にしたものは、見事に「VIVA ROCK」(※注)の二番煎じのような体裁へと変わり果てた、かつての長寿雑誌の面影すら失ってしまったMUSIC LIFEであった。
(※注:当時存在していた、女子供向けグラビア系音楽誌。志摩あつこ先生による大傑作・「8ビートギャグ」だけは必ず立ち読みしていたが、買ったのはたった一回ぐらいかな...。)
あまりの怒りに買う気も失せ、手ぶらでそのまま家に帰った。
そして私は決意した。
部屋に溜め込んでいたML(70冊近くあったはず)を即、処分する、と。
もう、悔しいの何のって。
「あの、活字びっちりの、情報満載で硬派な、わたしたちのMUSIC LIFEを返して欲しい!!!」そう叫びたくって仕方がなかった。
今までずっと「同志」だと信じてやまなかった編集スタッフの皆さん、シンコーミュージックという会社にこっぴどく裏切られたように思えて、怒りはなかなか鎮まらなかった。
で、何か復讐する方法は無いか、と、無い頭で必死に考え、出した結論。
それが 「手持ちのMLバックナンバーを今すぐ、一冊も残らず葬り去る」 ことであった。
これまでのMLに抱いてきたあらゆる好感情を断ち切って、一冊残らず捨ててやる。
もう二度と振り向くもんか。
私達愛読者を裏切ったMUSIC LIFEへの、一方的な絶交宣言、である。 (もっとも、Scritti Politti関係の記事やグラビアは既に切り取って完璧にファイリング済だったので、大して未練は無かったのだけれども。)
ちょうど翌春に大学受験も控えていたことだし、ね...。
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