綾小路きみまろ
テイチクエンタテインメント (2010-10-20)
売り上げランキング: 30,965
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(初出:2016年3月@Google+)
今、このCDを聞いている。(BOXセット買ったもんで)
「これ以上崩しようのない、一円玉ブス!」
「潜伏期間30年、知らない人に笑われ続けて39年!」
きみまろの話を聞いて笑えない40歳以上の日本人がいたら、あ、この人、かわいそうな人なんだ、って思う。
若い時にオモシロ/おかしい/ばかばかしい物事に触れて、腹筋使って笑うという体験をしないままに年だけ取っちゃったんだろうな。
親とか目上とか社会とかから「真面目だね」「いい子だね」と褒められたかもしれないけど、本人はそれで本当に良かったのだろうか。
「自分にウソつくことなく、正直に生きてきた」って、堂々と言えるだろうか。
かつての同級生たち(特に「可愛くて男子ウケが良くて、死んでも人前で下ネタなど口にしない」タイプの元・女の子たち)と同窓会で久々に話をすると、中年にもなっていまだに「無難な良い子ちゃん」という自我像をキープするべく頑張っていることに驚く。
そんなんで窮屈じゃないのかなあ、と、こっちが気の毒になってしまうぐらい。
【世間的にみっともないことはできないし、したくない...。】
彼女たち、要は「世間至上主義」の人たち。
幼い時から今に至るまで、その生き方は実はそんなに「ブレていない」。
か弱そうな見かけとは裏腹に、実はけっこうたくましく、筋が通っているのかもしれない。
「これが私の生きる道」と腹くくって、多少の演技や作り笑顔を器用に使いこなしつつ、現実の社会にしっかり適応しているのだから。
あれはあれで正解の生き方なんだろう。
そう。みんなちがって、みんないい。(金子みすゞ)
な、なぜにこのキノコ絵!
しかも、歌っているのはコニちゃん(小錦)だし。
ただね、こういう人達とは悲しいくらい話の接点が見つからないんだよね。
同窓会などの場でうっかり同席してしまうと、そりゃもうつまらないのなんのって...。
共通の知り合いの消息。
共通のイベントにまつわる思い出話。
互いの家族の近況。
そこまで情報交換してしまうと、はい、話は打ち止め。
話すことが無くなってしまう。
彼女らにとって、きみまろの話はどんな風に聞こえるのだろうか。
そもそも、大口開けて笑うなんてこと、普段からやってるんだろうか。
人生、愉快だ痛快だなんて感じたこと、あるのか。
ちょっと気になる。
「くだらない」といって、俗悪な事をことごとく遠ざけていると、「くだらない」物事の中に潜んでいる宝まで逃してしまう。
【笑い】という人類最高の薬。
常備している方がいいに決まってます。
ねっ、村上和雄先生もそのお説に賛成ですよね?
冒頭部のヒラリーネタ、必見です。
先生の最高傑作と言っても過言じゃないです。
「誰よりもきみまろ自身に長生きしてもらいたい。」
今井舞さんが、この感想でライブ体験記を締めくくりたくなる気持ち、わかりすぎるくらいわかるな〜。
激しく同意いたします。
みんなをひーひー涙出るまで笑わせてくれる綾小路きみまろさんは、国の宝ですよ。
いてくれるだけでありがたい存在なんです。
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